2006年11月25日

柔らかな頬

<2006年6月8日読了>

桐野夏生『柔らかな頬』を読みました。直木賞受賞作、桐野作品は『OUT』以来2作目です。



メタローグ
ミステリーもこんな地平までたどり着いた、と言うべきか。あるいは、もはやミステリーではない、と言うべきだろうか。カスミはデザイナーの男と不倫関係にあり、家族を捨てることも考えていた。カスミが男と一緒にいる時、娘の有香が行方不明になる。彼女は罪の意識に呵まれ、娘を捜すことに人生の全てを捧げる。他方、末期がんの元刑事が1人、残り少ない人生をかけて有香を探そうとしていた……。親の愛情不足が子供を歪める、との論が最近よくメディアなどで叫ばれている。カスミはこの非難を全身で受け止め、キレてしまった。彼女こそ現代社会の被害者だ。直木賞受賞。(石飛徳樹)
『ことし読む本いち押しガイド2000』 Copyright© メタローグ. All rights reserved.


出版社/著者からの内容紹介
私は子供を捨ててもいいと思ったことがある。
5歳の娘が失踪した。夫も愛人も私を救えない。
絶望すら求める地獄をどう生き抜くか。

「現代の神隠し」と言われた謎の別荘地幼児失踪事件。
姦通。
誰にも言えない罪が初めにあった。娘の失踪は母親への罰なのか。4年後、ガン宣告を受けた元刑事が再捜査を申し出る。
34歳、余命半年。死ぬまでに、男の想像力は真実に到達できるか。



いやあ・・・『OUT』を読み終えた時と同じ感じです。これが桐野作品ですか。重い・・・暗い・・・グッチャグチャ

まずは辛口から。この人は男性の口調が上手くない。村上由香(だったかな?)ばりに下手。石山という不倫相手の言葉は最後まで男の言葉とは思えなかった。他方、末期ガンの元刑事の内海は良かった。それと、最初の方の展開が早過ぎる。なので、最初の方は感情移入が難しい。ただし、実は後半になるとこれが変わってくる。不思議な作品。

これはミステリーではありません。脳内覚醒するというか意識が飛ぶというか、夢と現実がぐちゃぐちゃになる、小説ながらも自分が一体どれが本当のことか分からなくなる眩暈を感じさせるような作品です。脱力感・・・そして、連続ではこの人の作品は読めないなあと思ってしまう。でも、小説としてのパワーは素晴らしいと感じました。ただし、パワー吸い取られるので気をつけてください。

じわりじわりと、響いてくる本でした。深い。そして、桐野夏生は
グッチャグチャ作家
と命名します!

この本に興味を持った人は↓をClick!!



ラベル:桐野夏生
posted by seven at 13:53| ニューヨーク ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 桐野夏生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。