2006年12月11日

ローズガーデン

<2006年9月18日読了>

桐野夏生「ローズガーデン」




出版社/著者からの内容紹介
快楽の淵を覗きこんだ少女ミロ……

営業マンとしてジャカルタに赴任して2年。
博夫はミロから逃げようとし、しかしむしろ深く填まり込んでいく自分を感じていた。
すべては高校2年のあの日、庭に薔薇が咲き乱れる家のベッドでともに過ごした時から始まったのだ。
そこは彼女が義父と淫らなゲームに興じた場所。
濃密なミロの世界を描く短篇集。



実はミロ・シリーズ最新作「ダーク」を4分の1ほど読み進めてしまい、これは早く書かないと次作のイメージが強烈!というので慌てて感想をと思ったものです。

「ローズガーデン」は4つの短篇でできた作品で、ミロ・シリーズを補足するもの。当初は血のつながった父として書いていたはずなのに、3作目の「水の眠り 灰の夢」で父である村善こと村野善三を義理の父と仕立て上げて、それに更にミロをグッチャグチャにすべく1作目で自殺した夫である博夫から見た視点の書き下ろし「ローズガーデン」から始まります。

これがまた、どこに向かっていくのか・・・こんな生活、こんな出会いをしていたのかと思わせるほどの衝撃作です。本当に博夫ってこんな夫だったの?この作品から入ると別物ですが、ミロ・シリーズを読み始めた読者は、ただただ桐野さんのミロの崩壊を楽しんでいるとしか思えない作品。ああ、やはりこの頃から(「OUT」とかを出した頃から)桐野さんはデストロイヤーだたのですね。。。

2作目以降はミロが探偵として活躍する、2作目までよりも洗練されている感じ。村善の素敵なストーリーだった「水の眠り 灰の夢」からつながる作品です。トモさんがいい味出してる!失敗の多いミロの人間臭さが現れているいい作品集でした。

「ローズガーデン」は間違いなくこれまでの3作品を読んで「探偵ミロ」を補完する、探偵シリーズとしていい作品だと思います。やはり、この順番で読むべしですね。




ラベル:桐野夏生
posted by seven at 04:20| ニューヨーク ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 桐野夏生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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